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【連載】そろそろ気になる親のこと vol.6

持病があるのが当たり前になってくるの親世代。離れて暮らす私たちができることとは?
毎日を忙しく過ごしている30代、40代のビジネスマン・ビジネスウーマンに「親のもしもにゆる~く備えるコツ・子世代がもつべきほんの少しの知識と心構え」を、現役の介護者でもある生前整理アドバイザーがお伝えします。
誰でも歳を重ねると不安になりがちですが、ちょっとした家族の気づきとサポートで、親は元気と自信を取り戻します。ご家族が長く幸せでいられますように。
親が元気なうちだからこそできる“いざ”への備え
「親に、もしもの緊急事態が起きたとき、どうしますか?」
いざとなると気が動転して、思うような行動が取れないのが通常です。そこで、災害が起きる前に行う避難訓練などのシミュレーションと同じように考えてみましょう。
まずは、家族で話し合い、もしもを想定した「緊急時連絡リスト」を作ります。どんな場合に? 誰に連絡する? 役割分担は? など時々確認しあう機会を作ることが大切です。そして、その情報は家族親族で必ず共有しておきましょう。
緊急時の対応は、将来の介護体制にも深く関わってきますので、「その時になったら考えよう」や「きっと誰かがやるだろう」は禁物です。
そうそう、ぜひ、親ご当人もリスト作りの仲間に入れてあげてくださいね。
「遠くの親戚より近くの他人」は、ホント!
離れて暮らしていると、親のいざという時、どんなに急いでも駆けつけるまでに時間がかかります。実家のご近所で、親の親しい人、頼りにしている人、世話好きな人を知っていますか?
親から聞き出せれば、一度ご挨拶に行って自分の携帯番号を伝え、できれば連絡先を伺っておきましょう。親の状況を説明し、気にかけてもらいたいポイントを伝えておきます。
そして今後は、帰省の際は手土産も忘れずに!
電話が思うように繋がらないとき、メールの返事がなかなか来ないとき、心配になりますよね?そんなときも、ご近所さんと繋がっておけばちょっと訪ねてもらうことができるかもしれません。
私も実際、実家のお隣の方に様子を見ていただいてホッとしたことが何回かあります。
見守りや緊急通報サービスなど親を守る便利ツールを調べてみましょう
留守番機能付き固定電話を使いこなせば、ランニングコスト無料
留守番機能付き固定電話に、非通知拒否、自動録音など詐欺防止に役立つ機能が満載なことをご存じの方も多いことと思います。その固定電話がさらに進化し、毎朝、自動的にモーニングコールをかけて電話に出ない場合は登録先に連絡を入れたり、ワンタッチで登録先に緊急呼び出しができるなど、見守りツールとして便利に使えるようになってきました。これは、通信会社ではなく電話機の機能なので、追加料金がかかりません。
親や家族の状況にあわせて、見守りサービスを試してみる
大手警備保障会社などが提供する緊急通報システムは、本人のボタン通報が主流。最近は緊急時だけでなく、健康相談も受けられるなどサービスは進化しています。親がひとり暮らしや、すでに持病があるなら、検討してみてください。
他にもセンサーやペンダント式GPS、設置カメラなど、タイプもいろいろ出ていますが、監視される・する、は意外とお互い負担が大きいもの。電力会社の中には、実家の家電の利用状況をAIが分析し、遠くで見守る家族のスマホに送信してくれるサービスを提供しているところもあります。元気なうちから始めやすいかもしれません。運転状況の見守りなら、ドライブレコーダー付きの自動車保険などもあります。
高齢者の相談窓口「地域包括支援センター」をご存じですか?
緊急事態や入院は、介護の始まり。そのときになってからでは、すべてが後手になり大変です。親が元気なうちから、高齢者の公的ワンストップ相談窓口「地域包括支援センター」で情報収集しておくと、対処がラクになります。
地域包括支援センターは、介護前でもプロ※に相談にのってもらえる、地域の介護情報や介護予防情報の宝庫。自治体によって名称や開所時間等は異なる場合がありますが、介護が始まる前なら、住所によって担当の地域包括支援センターが決まります。親と一緒に訪ねて情報交換ができれば、ハードルが下がって親も安心でしょう。
いずれ親がお世話になるかもしれない「地域包括支援センター」、調べておいて損はありません。
- 社会福祉士、保健師、主任ケアマネージャなどの専門家
6回シリーズでお伝えしてきました「そろそろ気になる親のこと」。一番大切なのは、日ごろの親子のコミュニケーションかと思います。そこで、シリーズ最後にご提案する…
<今日からできるワンポイント>
「ありがとう」、感謝の気持ちを伝えることから始めよう
このコンテンツをお読みいただいたこころ優しいみなさまへ。
親に「自分を産み育ててくれたこと」「歳を重ねても頑張ってくれていること」への感謝を伝えてください。早すぎることはありません。
そして、昔話もいいけれど、これから先の暮らしのスケジュールをさりげなく聞いてみてください。年に1~2回の帰省とすれば、あと何回、何時間、一緒に過ごせますか?努めて一緒に思い出作りをしましょう、それはあなたが親からもらう生涯の「宝物」になるはずです。
編集:株式会社エアリーライム
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