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【連載】もっと日常に取り入れたい!世界の青魚料理 vol.1「韓国」

第1回 韓国のサンマ料理
イワシ、アジ、サンマ、ブリなどの青魚には、脳の発達に良いとして知られるDHA(ドコサヘキサエン酸)」、血液や血管の健康維持のために欠かせないEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれます。DHA、EPAは、どちらも、人間の体内ではほとんど作ることができない必須脂肪酸の一種「オメガ3脂肪酸」。健康のためにもぜひ積極的に食べたい食材です。
とはいえ、青魚は好きな人、苦手な人が分かれる魚かもしれません。そこで、この連載では、世界の国では青魚をどのようにおいしく料理しているか、各国レストランのシェフに教えてもらいます。マンネリになりがちな魚料理に変化をつけて、たくさん食べましょう!
青魚にはどんな種類があるの?
まずは、青魚とその栄養価について知っておきましょう。そもそも、青魚の定義はあるのでしょうか?
「青魚」というのは生物学的な分類ではなく、日本人の感覚的な捉え方ですが、「青背の魚」、つまり背が青光している魚の総称です。「光りもの」などとも呼ばれます。以下の魚が青魚に分類されます。
ニシン科・・・・ ニシン、イワシ、キビナゴ
サバ科・・・・・ サバ、サワラ
タチウオ科・・・・タチウオ
アジ科・・・・・ アジ、ブリ
サンマ科・・・・ サンマ
トビウオ科・・・・トビウオ
- マグロやカツオもサバ科に属しますが、通常は青魚には分類されていませんので、ここでは対象外とします。
焼肉だけではない! 韓国のおいしい魚料理
ということで、栄えある第1回の世界の青魚料理は、韓国料理。サンマを使った料理をご紹介します。
日本では焼肉の印象が強い韓国料理ですが、海産物が豊富で海鮮料理もたくさんあります。今回訪ねた中目黒の韓国料理店「和韓・石鍋 若狭」の料理長、吉本宏光さんによると、韓国で人気があるのは白身の魚ですが、カルチ(タチウオ)、コドゥンオ(サバ)、コンチ(サンマ)などの青魚もよく食べられているそう。
日本では塩焼きで食べることが多いサンマですが、韓国といえば、コチュジャン! ちょっとピリ辛な味つけの料理をご紹介します。
レシピ01 コンチジョルム(サンマのコチュジャン煮)
韓国語で「コンチ」はサンマ、「ジョルム」は煮付け、サンマの辛い煮付けです。日本では醤油や砂糖で煮ますが、韓国では、コチュジャンやキムチを入れて煮ます。
材料(1人分)
- サンマ1尾、えのきだけ、れんこん、かぼちゃなどの野菜
- 合わせ調味料 (醤油2:みりん2:酒2:水2:コチュジャン1に、好みでキムチ、おろしにんにく、粉とうがらしなどを加える)
- ※(飾り用)白髪ねぎ、ごま
<作り方>
1 サンマは頭がついたまま半分の筒切りにする。ワタはお好みで。野菜は食べやすい大きさに切る。きのこはほぐす。
2 小鍋に1と合わせ調味料を入れ、火にかける。魚や野菜に火が通るまで約10〜15分くらい煮る。
3 仕上げに白髪ねぎとごまを振って完成。
シェフの一言
野菜やきのこは、あるものでOK。あまり水気は多くせず、からめるように煮るのがポイント。野菜やきのこからも水分は出ますが、途中焦げつきそうなら少量の水を足してください。
今回は、最後にトック(韓国のもち)を加えています。トックはあらかじめゆでてから加えてください。モチモチ感と甘辛い風味がマッチして、ボリュームもアップ。ちなみに、シェフはゆでるのではなく揚げてから加えていました。「味がよくからむから」とのこと。プロのひと手間です。
レシピ02 サンマのかば焼きのせビビンパ
もう1品は、日本でもよく知られているビビンパ。ごはんにナムルや肉などをのせ、かき混ぜて食べる料理です。今回は、肉の代わりにサンマのかば焼きをのせた、吉本シェフのオリジナル料理を教えていただきました。サンマにしっかり下味をつけて焼くのがコツ。ビビンパのナムルは、家庭でも作りやすいように、フライパンで炒め合わせる方法です。これは簡単でうれしい!
材料(1人分)
- サンマ1尾(3枚におろす)、豆もやし、にら、にんじん、キムチ 各適量
- 合わせ調味料 (醤油1:みりん1、ごま油、砂糖、おろし生姜、粉とうがらし、こしょう各少々を混ぜる)
- にんにく(みじん切り)、ごま油、片栗粉、サラダ油、塩 各適量
- ごはん1膳分、ごま、コチュジャン
<作り方>
1 サンマを半分の長さに切り、合わせ調味料に5〜10分漬ける。
2 ナムルの野菜とキムチは食べやすい大きさに揃え、ごま油とにんにくで炒め、塩で味を調える。
3 サンマの水気をふいて、片栗粉をはたき、ごま油で揚げ焼きにする。
4 温かいごはんに、ナムルとサンマをのせ、ごまを振る。コチュジャンを添える。
シェフの一言
合わせ調味料の甘さ、辛さはお好みで増減してください。サンマはやや強火でカラッと揚げます。油は少なめでOKです。店では、コチュジャンのほかにいぶりがっこのキムチを添えています。お好みのキムチや漬物を添えてください。
韓国料理に欠かせないコチュジャンは、唐辛子を発酵させて作る伝統的な調味料で、唐辛子粉、大豆麹、もち米、塩などに麦芽の上澄み液を加えて作られます。材料は地域や家庭によって違うそう。乳酸菌、ビタミンB、ビタミンC、カルシウムなどを含みます。また、唐辛子には代謝を上げて脂肪燃焼を促すカプサイシンも豊富。おいしいだけでなく美容と健康にもよい調味料です。
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