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【連載】忙しい人こそ、地中海式食事法を vol.7

第7回 豆をもっとおいしくたくさん食べたい!
前回は米を使った地中海料理をご紹介しましたが、今回荻野恭子先生に教えていただくのは中東の豆料理2品です。
世界にあるマメ科の植物は18,000種類に及ぶといわれています。そのうち食用とされているのは70種程度。私たち日本人は日常的に、納豆、味噌、醤油など、大豆の加工食品よく食べていますが、地中海沿岸の国の人々は、とても多くの種類の豆を食べているそうです。
「地中海沿岸原産の豆も多く、特にひよこ豆、レンズ豆、そら豆は料理によく使われますね。豆は『畑の肉』といわれるほどたんぱく質が豊富ですが、それだけでなく、食物繊維やカリウムも多く、肉と野菜の良いところを合わせ持つ優秀な食材。毎日の食卓にもっと取り入れてほしいですね」と荻野先生。おつまみにぴったりなひよこ豆のペーストと、レンズ豆と野菜たっぷりのスープをぜひお試しください。
レシピ01 フムス(ひよこ豆のディップ)
ひよこ豆は、ガルバンゾ、エジプト豆、チャナ豆などの名でも知られています。
「フムスは東部地中海沿岸地方発祥の料理で、ひよこ豆にタヒニ(中東の練りゴマ)、オリーブオイルなどを加えてペースト状にしたもの。中東料理の前菜を“メゼ”といいますが、フムスはメゼを代表する一品です」と荻野先生。レバノンやトルコ、イスラエルなど中東の広い地域で食べられているソウルフード的存在なのだとか。“ホブス”と呼ばれる薄くて大きな丸いパンやピタパン、または生野菜と一緒に食べるのが一般的だそうです。
「乾燥の豆を戻して茹でるとよりおいしいですが、水煮の缶詰やパックを使えば簡単。ぜひ試してみてください」
材料(約2人分)
- ひよこ豆(水煮) 100g
- A タヒニ(または練りゴマ) 大さじ1〜2
- オリーブオイル 大さじ1〜2
- レモン汁 大さじ1
- にんにく(すりおろす)1/2かけ分
- 塩 小さじ1/2
- [トッピング]
- チリペッパー 小さじ1/4
- オリーブの実 適量
- オリーブオイル 適量
- [付け合わせ]
- にんじん、セロリ(スティック状に切る)適量
- バケット(スライス) 適量
タヒニは中東のゴマペースト。日本の練りゴマと違う点は、練りゴマは炒ったゴマをペーストにしているのに対し、タヒニは生のゴマをペーストにしていることで、練りゴマの方が香りは強いです。タヒニは輸入食品店で購入できますが、練りゴマでも代用できます。
<作り方>
1.ひよこ豆は洗って水気を切り、Aとともにフードプロセッサーにかける。固さをみて、オリーブオイル(分量外)を少量加えてなめらかにする。
2.器に1を盛り、[トッピング]を散らす。野菜スティックやパンにつけて食べる。
レシピ02 赤レンズ豆のスープ
赤レンズ豆(レッドレンティル)や野菜がたっぷりのスープ、ハリラです。モロッコやアルジェリアでポピュラーな具だくさんのスープで、お腹に優しく腹持ちがよいので、イスラム教のラマダン(断食月)の夜などにも食べられます。
「レンズ豆は粒が小さいので、火が通りやすく、水で戻す必要がないのが使いやすいですね。スープはもちろん、カレーに使ってもいいですよ」と荻野先生。
「味付けはシンプルなので、日本人の舌にも合うと思います。ドライミントがほんのり異国の香りで、レモンを絞って食べるとさっぱりといただけます」
材料(2人分)
- 赤レンズ豆 1/2カップ
- 玉ねぎ(みじん切り) 1/6個
- にんじん(みじん切り)1/6本
- じゃがいも(さいの目切り) 1個
- トマトペースト 大さじ1
- 塩 小さじ1
- 水 2カップ
- バター・オリーブ油 各大さじ1
- ドライミント 小さじ1/2
- 粉唐辛子 小さじ1/4
- レモン(好みで) 適量
赤レンズ豆。ヒラマメ科で、レンズのような扁平の形からこの名がつきました。火が通りやすく、時短に最適な食材。日本では栽培されていませんが、スーパーなどで輸入品が手に入ります。
<作り方>
1.鍋にレンズ豆、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、トマトペースト、水を入れ中火にかけ、豆が煮崩れるまで20分煮る。塩で味を調える。
2.フライパンにバターとオリーブオイルを入れて熱し、ドライミント、粉唐辛子を加えて熱する。1に加えて混ぜる。
3.器に盛り、好みでレモンを絞っていただく。
編集:株式会社エアリーライム 構成・ライター:菅野和子 カメラマン:井上孝明
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