
「目が覚めてもだるくてベッドから起き上がれない」
「起き上がってもボーッとしてしまい活動までに時間がかかる」
そんな不調に悩まされている人は、きっと少なくないはず。そこでオススメしたいのが、体の血行を良くして体内時計を整えてくれる朝のストレッチです。毎日続けられる自信がない人のために、今回はベッドの上で寝ながら、あるいは座ったままできる簡単ストレッチを、パーソナルトレーナーの鈴木孝佳さんに聞いてみました。
朝ストレッチで日中の運動欲がアップ! 夜もぐっすり眠れるように
ベッドの上でできるストレッチを教えていただく前に、朝ストレッチを行うことで得られる効果を鈴木さんにお伺いしてみました。
――朝ストレッチをすると、どんな良い効果が期待できるのでしょうか?
日中に脳も体も活動的になれるので、仕事に前向きになったり、運動欲が高まったりします。日中活動的になれば、疲労感から夜にぐっすり眠れるようになり、翌朝の目覚めもスッキリ。自律神経が整うなどプラスの循環が生まれます。
さらに朝ストレッチで脳と体の活動スイッチが入って、高まった運動欲を利用し日中運動も行えば、食欲が抑制され、ドカ食いを防ぐ効果も期待できます。

ちなみに、朝なかなか起きられない人は、食後低血糖に陥る甘いお菓子などを日中に食べすぎている傾向にあり、交感神経のスイッチが入りづらく起きられないというケースが多いんです。こういう人こそ朝体を動かして、交感神経のスイッチを入れてあげることが大切です。
――コロナ禍のいまだからこそ、やっておいた方がいい理由があれば教えてください
外出自粛で運動不足だという人も多いので、朝しっかり活動することは特に大切だと思います。また、意思ひとつで行動するのはなかなか難しいと思うので、「朝起きてカーテンを開けたらそのままストレッチをする」というように、運動をルーティン化するのがおすすめです。
――朝ストレッチをするときの注意点はありますか?
もし血糖値が低くて朝起きづらいという人は、ストレッチをするだけでなく朝ごはんもしっかり食べてください。血糖値が低いと細胞にエネルギーが行き渡らないため、細胞がうまく働かず、体のコントロールが上手にできなくなるからです。可能であれば炭水化物、タンパク質、野菜をバランス良く食べるようにしましょう。
鈴木さん考案「ベッドでできる3つの朝ストレッチ」
これから紹介するストレッチは、布団やベッドの上で行えるものばかり。普段運動習慣のない初心者の方でも気軽に挑戦できるように、たった3ステップで行えるストレッチです。
1.寝ながら肩関節と股関節を動かすストレッチ
快適に活動するために重要とされる関節は、肩関節と股関節です。脚が片側に倒れると逆側の肩の筋肉が引っ張られて伸びるので、相対的に肩を動かすこともできます。また、横方向へ体を動かすことは普段の日常生活では滅多にないので、脳活効果も期待できます。

1.仰向けの状態で両膝を立て、大きく両腕を広げる。(腕は可能であれば肩の高さまで上げるとよい)

2.背中や肩は床にくっつけた状態で、気持ち良いと感じる速さで両脚を体の横へ倒していく

3.足は可能な限り大きく動かし、苦しくないところまで倒す。逆側も同様の動きを行う
- 左右交互に、10〜20往復繰り返す
ポイント:脚は肩幅以上に開いて行うこと。もし交互に脚を倒すスペースがない場合は、片側ずつ行ってもOKです。
2. 脳も目覚めさせる足首回転のストレッチ
人間にとって難しい足首の動きを行う「アンクルサークル」は、脳を活性化し、目覚めさせる効果があります。睡眠中は血流が停滞しているため、第二の心臓と言われるふくらはぎも積極的に動かすことで、血流が良くなり体も目覚めます。

1.仰向けの状態で足首を手前に引き、腰幅くらいに脚を開く
2.両足首を時計回りに1周20秒を目安に大きく回転させる
3.終わったら反対回りも行う


4.次に、両足を左右非対称に、内回りと外回りにそれぞれ回す運動も一回ずつ行う
ポイント:脳にしっかりと刺激を与えられるよう、20秒以上かけてゆっくり足首を動かしましょう。
3. 骨盤と背骨を動かすストレッチ
睡眠により凝り固まってしまった背中を動かすことで、背骨の奥の神経に働きかけ、脳を目覚めさせることができるストレッチ。息を吐くタイミングで背骨が動きやすくなるので、呼吸を意識しながら行ってみてください。

1.脚は腰幅に開き、90度かそれより狭いくらいに膝を曲げる。掌を天井に向けた状態で両腕を腰あたりの位置に広げて置く

2.腰をゆっくり持ち上げて、みぞおち部分まで背中が床から離れたら一旦ストップし息を吸う

3.息を吐きながら5秒かけてゆっくり腰を床に下ろしていく
- 1〜3を繰り返す(6セット)

ポイント:上の写真のように腰を上げすぎると、筋肉に負荷が掛かり、背骨が圧縮されてしまうので注意しましょう。みぞおちが少し床から浮く程度OKです。
朝ストレッチを習慣にして、気持ち良く1日を始めよう
今回紹介したストレッチは、全部やってもたったの3分。これなら気軽に毎日続けられそうです。普段なかなか起きられない筆者も実際にやってみたところ、すっきりと目覚めることができ、1日のスタートを気持ちよく切ることができました。継続することで自律神経が整い、ドカ食いが少なくなるというのもうれしい効果ですよね。
どんどん寒くなるこれからの季節、体を温めて代謝アップも狙えそうなこのストレッチを、ぜひ朝の健康習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか。
取材・文:中森りほ 編集:ノオト 写真:宗形裕子 モデル:大黒まりこ
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