“壁”さえあればどこでもできる!オフィスで・おうちで! 働く人のための「カベストレッチ」

“壁”さえあればどこでもできる!オフィスで・おうちで! 働く人のための「カベストレッチ」

毎日の長時間のデスクワークで、首や肩が凝っていませんか? ましてや通勤中や休憩時間でも、うつむいた状態でスマートフォンの操作を続けていれば、そのコリはなおさら蓄積されるばかり。結果的にいつも集中力が続かず、パフォーマンスも低下してしまいます。そんなビジネスパーソンの大敵ともいえるコリの解消を助けてくれるサポーターは、実はとても身近なところにいます。それが、なんと“壁”。楽しくコリをほぐすことができる“壁”を使ったセルフストレッチ、その名も「カベストレッチ」を、考案者であり現役整体師の古賀直樹さんに教えてもらいます。

古賀直樹(こが なおき)さんプロフィール

  • 中野坂上治療院(東京・中野区)代表。日本で最初の鍼灸大学である明治国際医療大学で鍼灸を学び、鍼灸師・整体師として30年近くにわたり治療を続ける。著書に『ツボ療法・ツボ体操の健康読本』(秀和システム)、『はたらく女子のオフィスでカベストレッチ』(雷鳥社)などがある。

コリに悩む人は、“壁” を駆使せよ!

コリに悩む人は、“壁” を駆使せよ!

そもそも、どうして“凝る”のでしょうか? 重たい頭を二本足でバランスを取りながら支えて生活するわたしたち人間は、どうしても「首」や「肩」にその負担が集中してしまいます。当然、それを支える「背中」「腰」にも負荷がかかります。そこに来てわたしたち現代人は、長時間のデスクワークやスマホ操作を続けることで悪い姿勢が習慣化されてしまっているため、より凝り固まりやすくなっているのです。

「少しでもこれらのコリを和らげようと、週末にマッサージや整体院に駆け込む人も多いでしょう。しかし、コリの多くの原因は、日常的な悪い姿勢。つまり、休日の数十分の施術だけではとても解消が追いつきません」と、古賀さんは言います。

日々のストレッチの重要性は広く知られるようになったものの、正しく行えていなかったり、継続できなかったりする人を目の当たりにしてきたと言う古賀さん。そこで「覚えやすいネーミングで、楽しく手軽にできるものを」と考案したのが、“壁”さえあれば誰でも簡単にできる「カベストレッチ」です。

どうして“壁”なの?

どうして壁なの?

古賀さん曰く、ストレッチをする上で“壁”は非常に有効的だと言います。理由は5つです。

  1. 気軽にできる:特別なマシンやマットは不要。“壁”さえあればどこでもできる。
  2. 寄りかかれる:バランス感覚に不安がある人や、筋力が弱い女性や年配の方も安心して取り組むことができる。
  3. 力のかけ方の多様性:“壁”を「押す」「引っ張る」などの動作により、手ぶらよりも多様なストレッチが可能。
  4. 体が固定できる:体の一部を“壁”に固定することで、目的の筋肉に正しくアプローチできる。
  5. 基準になる:地面に対して垂直である“壁”が基準となり、姿勢の歪みを発見できる。

そもそも、ストレッチのメリットって?

大前提として、ストレッチにはさまざまなメリットがあると言う古賀さん。たとえば、身体が柔らかくなること。筋肉がほぐれると、少しの力で関節がスムーズに動かせるようになり余計な力が不要になるため、疲れにくくなります。また、身体は硬い筋肉の方向に傾いてしまうという性質があるため、ストレッチで筋肉をほぐすことで前後左右の柔軟性のバランスを良くすることも非常に重要です。姿勢の傾きや猫背、骨盤の歪みが改善され、結果的に肩コリや腰痛も和らぎます。

加えて、ほどよい疲労感とリラックス効果により睡眠の質が上がったり、リンパ液の流れが良くなるためムクミが解消されたりと、毎日のストレッチは多くのビジネスパーソンが抱える悩みにとって、いいことずくめなのです。

では早速、「首」「肩」「背中」「腰」の4つの部位ごとに「カベストレッチ」を行ってみましょう!

LESSON 1. 首編 眼精疲労や首コリに「湯上がりストレッチ」

長時間のデスクワークやスマートフォンの操作によって近年増えているのが、俗にパソコン症ともいわれる「VDT症候群(眼精疲労や肩こりなどのようにディスプレイを長く見続けることで起こるさまざまな不快症状)」や「ストレートネック(首の骨が正常なカーブを失い、真っすぐになった状態)」です。悪化すると頚椎椎間板ヘルニアや腰痛を引き起こし、不眠、ウツなど、体全体へ悪影響を及ぼす恐れも。お風呂上がりには首のストレッチを習慣にしましょう。

LESSON 1. 首編 眼精疲労や首コリに「湯上がりストレッチ」

1.壁に背を向けて半歩離れて立ち、分厚めのタオルを2つ折りにして首にかける。タオルの両端を持って前に引っ張りながら、背中をゆっくりと反らして頭を壁につける。(タオルはバスタオルやブランケットなど、ある程度厚みがあるものが◎)

LESSON 1. 首編 眼精疲労や首コリに「湯上がりストレッチ」

2.つむじが壁につくまで首を反らしたら、そのままつむじを軸にゆっくりと頭を左右にゆする。首が疲れない程度に2、3回行う。※首は無理に後ろに反らしすぎないように注意。

(1日に1、2セット)

LESSON 2. 肩編① 肩コリは早めに対処!「ガッツポーズストレッチ」

肩コリの原因には、主に首や肩の筋肉疲労、姿勢の悪さ、ストレス、内臓疾患などがあります。我慢をしている人も多いかもしれませんが、首や肩は脳に近いため、放っておくと頭痛や目眩、耳鳴り、眼精疲労なども引き起こしかねません。深刻な症状へ発展しないよう、少しずつ改善しましょう。

LESSON 2. 肩編① 肩コリは早めに対処!「ガッツポーズストレッチ」

1.壁に背を向けて半歩離れて立ち、ガッツポーズをするように肩を水平に上げ、両腕を直角に曲げる。肘の位置を固定したまま肘から先を後ろに振って、こぶしの甲で壁を軽く叩く。20回行う。

LESSON 2. 肩編① 肩コリは早めに対処!「ガッツポーズストレッチ」

2.肘・肩の位置と角度はそのままで、腕を下向きにして“逆”ガッツポーズをとる。①と同じく、肘の位置を固定したまま肘から先を後ろに振って、こぶしで壁を軽く叩く。20回行う。

(1日に上下1、2セット)

肩編② 四十肩・五十肩に「肘回しストレッチ」

いわゆる四十肩や五十肩は、正しくは肩関節周囲炎といい、肩関節まわりの血液循環が悪化して炎症が起こることで関節の可動域が制限されてしまいます。ひどく痛む場合は無理をせず安静にし、痛みが和らいできたら少しずつ動かしましょう。肩甲骨や肩関節まわりの筋肉がほぐれると、姿勢の改善にも繋がります!

肩編② 四十肩・五十肩に「肘回しストレッチ」

壁のそばに立ち(座った状態でもOK)、腕を深く曲げる。肘先を壁につけたら脇がつくくらい壁に近づき、そのまま肘先で壁に大きく円を描くように肩を回す。10〜20回まわしたら、反対の手も同じように回す。

(1日に1〜3セット。痛みが出てすぐの場合は1セットまで)

LESSON 3. 背中編① 慢性的な背中のコリに「だるまさんが転んだストレッチ」

背中の慢性的なコリは、主に背中の筋肉の慢性疲労が原因。さらにその慢性疲労は、普段の姿勢の悪さや長時間同じ姿勢でいることによる筋肉の緊張が引き起こすものです。放っておくと、首や肩のコリ、頭痛へと発展することも。壁にもたれながら楽にできるストレッチで、適宜、背中のリラックスタイムを設けましょう。

LESSON 3. 背中編① 慢性的な背中のコリに「だるまさんが転んだストレッチ」

1.壁から1歩離れて立ち、左手の肘を軽く曲げたら目の高さまで上げ、肘から手のひらまでを壁に当てる。そのまま上半身の力を抜いて、壁にもたれかかる。

LESSON 3. 背中編① 慢性的な背中のコリに「だるまさんが転んだストレッチ」

2.腕はそのままで、少しずつ後ずさりしながら頭や肩を腕より下にゆっくりと落としていき、深呼吸を3回行って脇や肩甲骨まわりの筋肉を伸ばす。反対側も同様に行う。

(1日2、3セット)

背中編②「メトロノームストレッチ」

上半身が縮こまった姿勢は内蔵を圧迫し、背中の痛みをはじめ、体全体の不調を招きかねません。背伸びを心がけ、しなやかな身体をつくりましょう。

背中編②「メトロノームストレッチ」

1.壁から1歩離れて立ち、壁に背中をつけてもたれかかる。両手を真上に上げ、手首をひねった状態で手のひらを合わせる。そのまま両手を壁につけて、二の腕が耳に触れるくらいまで腕と上半身を上に引き伸ばす。

背中編②「メトロノームストレッチ」

2.壁にもたれかかったまま、肩甲骨で壁を拭くように腕と上半身を左右に5回ずつゆっくりと倒す。

(1日に4、5セット)

LESSON 4.腰編① なんとなく腰が痛い人に「壁ドン!ストレッチ」

立ちっぱなしや座りっぱなしの姿勢が長時間続くと、背中や腰の筋肉が血行不良を起こしてコリや痛みを引き起こします。慢性的な腰痛は、ギックリ腰などの急性腰痛も招きやすくなるので注意が必要です。日頃から体幹のストレッチやトレーニングを行いましょう。

LESSON 4.腰編① なんとなく腰が痛い人に「壁ドン!ストレッチ」

壁に背を向けて半歩離れて立ち、足を肩幅くらいに開く。足の向きや位置を変えずそのまま腰から上を左に捻って、後ろの壁に右手を「ドン!」とタッチしたら、身体を正面に戻す。反対側も同様にして行う。気持ちよく感じる程度に、左右交互に10〜20回行う。

(1日に4、5セット)

腰編② 座りっぱなしの人必見!「スパイダーマンストレッチ」

お尻の血行が悪くなると、冷えやムクミ、生理不順などの不快症状へ発展したり、腰椎椎間板ヘルニアの原因になったりすることがあります。デスクワークで座っている時間が長い人は、ときどき休息を入れてストレッチを行いましょう。

腰編② 座りっぱなしの人必見!「スパイダーマンストレッチ」

1.壁のすぐ近くに立ち、両手を壁の上方につける。上半身を壁にぺったりとつけたら、よじ登るように右足を曲げ、太ももの内側をなるべく高い位置で壁につける。顔は足と逆側に向けて3回深呼吸し、太ももの内側が伸びていることを意識する。足を下ろし、反対側も同じように行う。

腰編② 座りっぱなしの人必見!「スパイダーマンストレッチ」

2.上半身はそのままに、1.と同様に右足を曲げ、今度は太ももの外側をなるべく高い位置で壁につける。顔は足と同じ側に向けて3回深呼吸しながら、太ももの外側が伸びていることを意識する。足を下ろし、反対側も同じように行う。

(1日に2、3セット)


編集:エアリーライム / ライター:山本愛理 / イラスト:西田ヒロコ

FEEDBACK 評価 / コメントする

PICK UP KEYWORD 注目キーワード

Magサイトで注目されているキーワードをご紹介します。

CATEGORY カテゴリ

  • CONDITION

    脳のコンディションをサポートする
    情報を掲載。

    一覧へ
  • FOOD

    健康的な食習慣に関する
    情報を掲載。

    一覧へ
  • FITNESS

    健康のための体づくりに関する
    情報を掲載。

    一覧へ
  • LIFE

    自分や身近な人の
    脳の健康ケアについて掲載。

    一覧へ
  • BRAIN PERFORMANCE

    脳のパフォーマンスを有効活用する
    情報を掲載。

    一覧へ
  • COLUMN

    脳の健康に関する特集を掲載。

    一覧へ

Easiit Mag利用規約

はじめに

エーザイ株式会社(以下、「当社」といいます)がEasiit IDを登録した会員(以下、「会員」といいます)向けに運営する、認知症を含むヘルスケア(運動、食事、睡眠など)等に関するコンテンツを提供するサービスEasiit Mag(以下、「当サービス」といいます)のご利用に当たっては、以下の注意事項を熟読いただき、この利用規約(以下、「当規約」といいます)に同意された場合にのみご利用ください。同意いただけない場合には、誠に申し訳ございませんがご利用をお控え下さい。なお、当サービスをご利用いただいた場合には、下記内容に同意いただいたものとさせていただきます。また、当規約については、当社の判断により変更する場合があります。当規約の変更後に会員が当サービスを利用した場合、当該会員は変更後の規約の内容に同意したものとします。

サービス内容

当サービスは、認知症を含むヘルスケア(運動、食事、睡眠など)等に関するニュース、レシピなどのコンテンツが読める会員向けサービスです。 Easiit IDを利用して、当サービスにログインすることにより、利用者は記事にコメント投稿、評価を行うことができます。

禁止行為

会員は本サービスを利用するにあたり、以下の各号に規定する行為・投稿をしてはならないものとします。

  • 犯罪行為に結びつく、もしくは助長する内容
  • 法令に反する内容
  • 営利宣伝目的を含む内容
  • 特定の政治的または宗教的主張を含む内容
  • 根拠なく当社または第三者の評判を毀損しまたは信用不安を引き起こすおそれのある内容
  • 当社または第三者の著作権、名誉、プライバシーその他の権利を侵害しまたはそのおそれのある内容
  • 差別的表現を含む内容
  • 低俗、有害、下品その他他人に嫌悪感を与える内容
  • 有害なプログラム、スクリプト等を書き込む行為
  • その他当社が不適切と判断する行為

マイル付与

当社は、Easiit Mile利用規約に従い、当社が定める方法により、本サービスの利用に応じてお客さまにマイルを付与することができるものとします。
当社は、会員に事前に通知することなく、マイル付与条件を新設、変更、終了することができるものとします。

以上

同意する