
年齢を重ねるごとに、体の健康に気を配るようになる人は多いですが、意外と見落としがちなのが脳の健康。しかし脳の健康状態は、どうしたらわかるのでしょうか?
今回は、PCやスマホを使って気軽にブレインパフォーマンスを自分で知ることができる「のうKNOW」を使ってみたので、レビューしたいと思います。
そもそもブレインパフォーマンスとは?
ブレインパフォーマンスとは、「脳の健康度(通称ブレパ)」のこと。仕事やスポーツの場面における、「成果をあげる」「パフォーマンス向上」「生産性向上」といった項目について考えるための指標として、日々の生活をより充実したものにするための欠かせないテーマとして注目されています。
また、脳の健康度の維持・向上は、将来的な脳の病気のリスク軽減につながるとも言われています。2019 年、WHO(世界保健機関)が、認知機能低下によるリスクを低減させるためのガイドラインを公表。別の調査機関の報告においても、定期的な運動習慣やバランスの良い食事、適度な社会とのかかわりや精神的な活発さを保つことが推奨されています。つまり、ライフスタイルを変えることで、認知機能低下を遅らせることができる可能性があるというのです。
「人生100年時代」を楽しく健康に生きていくためには、身体の健康だけでは不十分。今後は、脳の健康についても考えてみることが大切になりそうです。
「のうKNOW」とは?

ブレインパフォーマンスをいつでも気軽にチェックできるのが、エーザイが提供する「のうKNOW」。パソコンやタブレット端末、スマートフォンを用いた簡単な4種類のトランプチェックによって、脳の反応速度、注意力、視覚学習および記憶を評価して、ブレパを定量的にチェックできるサービスです。
「のうKNOW」は、約15分間と短時間でブレパを測定することができ、定期的にセルフチェックが可能。結果画面には、「記憶する」「考える」「判断する」など、定量化されたブレパの指標「ブレインパフォーマンスインデックス(BPI)」と、生活習慣においてブレパを維持・向上するためのアドバイスが表示されるので、実生活での行動に生かすこともできます。
今回は実際に筆者が「のうKNOW」を使い、ブレパをチェックしてみました。
「のうKNOW」を使ってみた

今回はスマートフォンで「のうKNOW」にチャレンジ。エーザイが提供するスマートフォンアプリ「Easiit」から実施できます。PCで行う場合は、アプリ「Easiit」を開き「『のうKNOW』を実施」をタップ。すると、登録してあるメールアドレスにURLが届くので、PCからそのURLにアクセスすることでテストを実施できます。
どのデバイスから行ってもトランプテストの内容は変わりません。画面にトランプカードが表示されるので、ルールに従って「はい」か「いいえ」で答えていきます。一度始めたら中断することができないため、使用するデバイスが十分に充電されていることも確認しましょう。
ゲーム感覚で行える4つのトランプチェック

(1)脳の反応速度チェック
カードがめくられたらその瞬間に「はい」を押すことで、脳の反応の速さをチェックする。
(2)注意力チェック
カードが赤の場合は「はい」、黒の場合は「いいえ」を押すことで、注意力をチェックする。
(3)視覚学習チェック
表示されたカードが以前に出てきたものと同じかどうかを答えることで、視覚記憶力をチェックする。
(4)記憶チェック
めくられたカードが直前のものと同じかどうかを判断することにより、一時的に必要な記憶の保持ができているかをチェックする。

(1)・(2)のテストは一見簡単そうに思えましたが、瞬発力と正確性が求められるという難しさがあり、ついつい力んでケアレスミスが多発。無意識のうちに勝手に指が動いて誤ったボタンをタップしてしまうなど、脳から体への情報伝達に衰えを感じてしまいました。
個人的に一番難しかったのが(3)のテスト。赤いハートとダイヤ、黒いスペードとクローバーは同色のカードなので覚えにくい……。さらにキング、クイーン、ジャックなどの絵札は見間違えやすく、ミスを多発してしまいました。数枚前のカードは覚えていても、それ以前のカードの記憶が曖昧で、後半になればなるほど間違いが多くなってしまいました。
(4)のテストは、直前のカードを記憶しておけばいいこともあり、(3)のテストよりは簡単に思えましたが、やはりスピード感が求められ、ひとときも気を抜くことができませんでした。
脳年齢、ブレパの結果と実生活への影響は?

結果を見てみると、脳年齢は嬉しいのか悲しいのか、ピッタリ実年齢。集中力スコア、記憶力スコアともに正常というA評価だったので、ひと安心しました。そして、久しぶりにグッと集中したことで、心地よい疲労感と達成感に包まれました。
その後PCでもテストにトライ。スマホやタブレットは「はい」と「いいえ」ボタンを指でタップする仕様ですが、PCでは「はい」の場合はキーボードの「K」、「いいえ」の場合はキーボードの「D」をタイピングします。個人的には、画面の小さいスマホやタブレットより回答しやすいように感じました。
ちなみに、日を空けてPCとスマホで何度かトライしてみたのですが、脳年齢の結果は変わらず。しかし、集中力と記憶力のスコアが共にアップしており、脳が成長したように感じて嬉しくなってしまいました。
「のうKNOW」は、誰でも感覚的にトライできる設計で、かつ、さまざまなデバイスでテストができるという便利さも魅力的。ゲーム感覚でブレパを簡単に測定できるので、幅広い年齢層におすすめしたいと感じました。

このテストを行った後は、脳の健康を意識するようになり、運動や食事なども見直そうという気持ちになったほか、「頭を使う仕事は、脳トレにもいいのかも?」と思うようになり、仕事への向き合い方もポジティブに。テスト自体は視覚的な瞬発力も求められるので、スポーツをしている人にも役立ちそうに感じました。
長い人生を楽しく快適に過ごしていくためにも見逃せないブレパ。早いうちからチェックして、脳の健康の維持・向上に努めてみませんか?
「のうKNOW」
https://nouknow.jp/
※本チェックは、疾病の予防・診断を目的としたものではありません
取材・文:中森りほ 編集:水上歩美(ノオト) 写真:宗形裕子
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