【連載】脳力がUPする食事術 Vol.3 集中力が続かない人必見!ランチはこう選べ!

多くのビジネスパーソンを悩ませているのが「昼間の眠気が原因で集中力が持続しないことによるパフォーマンス低下」ではないでしょうか。「ランチの取り方ひとつで、午後イチのパフォーマンス低下はかなり防ぐことができる」と言うのは、フィギュアスケートの荒川静香さんや髙橋大輔さん、短距離走の末續慎吾さんら多くのトップアスリートの栄養指導に当たってきた、スポーツ栄養アドバイザーの石川三知さん。脳のコンディションUPにつながる食事術。3回目のテーマはランチの選び方です。

ランチ後の眠気、もしかして食べ方のせい?

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ランチ後に強い眠気を感じたり、集中力が低下することがあるという人はいませんか?「もしかしたら、それは食事の内容が影響しているのかもしれません」と、石川さんは言います。

食事として取った糖質は胃で消化された後、ブドウ糖の状態で主に小腸で吸収され、血液に乗って全身へと運ばれます。血液中に含まれるこのブドウ糖が血糖で、濃度を示したものが血糖値です。食事を取って血糖値が上がると、筋肉や脳、内臓などがブドウ糖を取り込むために必要な「インスリン」というホルモンが、すい臓から分泌されます。

「通常は、血糖値が上がってもインスリンの働きで元に戻るのですが、急に血糖値が上がるような食事を取ると、インスリンが過剰に分泌され、血糖値が急激に下がります。この短時間に血糖値が急激に上下することで引き起こされる低血糖状態により、強い眠気や倦怠感を感じたり、イライラしやすくなると考えられています」

食後に限らず、頭がボーっとしている時に、脳の働きを上げようとしてやりがちなのが、チョコレートや菓子パンなどの甘いものを口にするという行為。

「確かに糖分を取れば一時的に血糖値が上がりますが、その場しのぎに過ぎません。この場合も一気に血糖値が上がり、その後に低下して不安定な状態を生み出すことになりますので、これを習慣にしないほうがいいでしょう」

ランチ前に野菜ジュース。これで午後が変わるかも

GettyImages-1125637360.jpeg低血糖状態による脳のパフォーマンス低下を防ぐには、日々のランチの見直しが必要だと石川さん。とはいえ、そうそう理想通りにはいかないという人も多いでしょう。

そこで石川さんが提案するのは、ランチ前に野菜100%で作られたジュースを飲むという方法。とくに、ランチは「手っ取り早く丼ものかそば!」というビジネスパーソンには、一度試してもらいたいのだとか。

「食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。血糖値は通常、食事を取り始めてからゆっくりと上昇し、2~3時間かけて元に戻ります。このリズムを乱さないような食事の取り方を考えたとき、対策の一つとして有効なのが、最初に食物繊維をとることなのです」

これと同じ理由で、定食や弁当のときは、サラダやおひたしなどから食べ始めるのがベストだと言います。

そして、もう一つのポイントは食事にかける時間。

「食事はよく噛んで、ゆっくり食べるように心がけてください。それによって血糖値の急激な上昇を抑えられます。また、早食いは満腹中枢が刺激される前に食べ過ぎてしまいがちです。時間をかけて食べることでこの問題も解決できます」

食事は食物繊維が豊富なものから。そしてゆっくり噛んで食べる。この2つの方法は、ランチに限らず朝食や夕食でも共通です。

ランチは午前中に消費したエネルギーを補充する程度に

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ランチならではの注意点として「食事の量は軽めがいいと思います」と石川さんは言います。

目安は、その人の仕事の内容や活動量などによっても異なりますが、“午前中に使ったエネルギーをランチで補給する”程度。デスクワーク中心のビジネスパーソンであれば、おにぎり2個+卵やチーズ、または軽めの定食のボリューム感だそう。

「もちろん、そのためには朝はしっかり炭水化物とタンパク質をお腹に入れておく必要がありますし、おにぎりの糖質をエネルギーとして使うためには、ビタミンB群などが必要です。野菜サラダや大豆製品をプラスしましょう」

軽めのランチで小腹がすいたら、ナッツ&ドライフルーツ

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「小腹が空いたときや、長時間の会議、パソコン作業で集中力を切らしたくないときは、ビタミンやミネラルが豊富なナッツやドライフルーツがおすすめです。食物繊維を含み、多糖類なので血糖値が上がりにくいという特徴があります」

ナッツやドライフルーツによる間食で注意点があるとしたら、軽くつまめるので“ながら食い”になりやすいこと。会議では休憩時間のときに、パソコン作業では一度デスクから離れてブレイクタイムを作るなど時間を決め、一つひとつの味や香り、食感を楽しみながら食べるのが、食べ過ぎにならないポイントです。

“勝負直前”には100%のオレンジジュースやハニーラテ!

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さて、昼食後はいよいよプレゼン本番! という勝負直前のランチには、どんな料理がよいでしょうか。

「アスリートがパフォーマンスに集中するときに望ましいのは、胃には食べものが残っておらず、脳はブドウ糖に満ちている状態です。そのためには、眠くなるのが嫌だからとランチを抜いておくというのはNGです。ビジネスパーソンも同じでしょう。本番でエネルギーが空っぽになって、頭が働かなくなる可能性があります」

ランチ直後にプレゼンがあるときは、“消化のよいものを軽めに”。夕方スタートという場合には、すぐにエネルギーに変わる食べものを、プレゼン前に少し口にしておきましょう。

「水分補給やリフレッシュ効果が期待できる100%のオレンジジュースや、ハニーラテなどがおすすめです。ポケットやカバンにカカオ含有率の高いチョコレートを1、2カケ忍ばせておいて、直前に口にするというのもいいでしょう」

食事は楽しむものである一方、ビジネスパーソンが求めるハイパフォーマンスを生み出す重要なソリューション。そう考えると、ランチに対する考え方が変わってくるかもしれません。

連載最後となる次回は、出張のときの食事術にフォーカスします。

石川三知(いしかわみち)

スポーツ栄養アドバイザー Office LAC-U代表 Body Refining Planner

病態栄養相談に携わった後、東京工業大学勤務を経て、スポーツ栄養指導を開始。これまでにサポートしたアスリートは、スピードスケート岡崎朋美選手、陸上男子短距離日本代表チーム、陸上短距離末續慎吾選手、サニブラウン・アブデル・ハキーム選手、新体操日本代表フェアリージャパン、全日本男子バレーボールチーム、フィギュアスケート荒川静香選手・髙橋大輔選手など多数。現在は、山梨学院大学陸上部、東海大仰星高校ラグビー部、プロサッカー選手、Jリーガー選手、競泳選手を始めとする多くのトップアスリートの栄養指導を行う。2010年~2014年、JOC強化スタッフ(医科学)就任。八王子スポーツ整形外科栄養管理部門スタッフ、中央大学商学部兼任講師。著書には『トップアスリートに学ぶ「勝負食!」実践編』(講談社エディトリアル)、『21時以降に食べても太らない遅夜ごはん』(マイナビ)、『スポーツ選手のための食事400』(学研パブリック)、『脳を操る食事術』(SBクリエイティブ)など。

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編集:株式会社エアリーライム  ライター:鈴木理香子


【連載】脳力がUPする食事術 Vol.1 食事を変えると自分が変わる!

【連載】脳力がUPする食事術 Vol.2 一流人は朝食を欠かさない!

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