【連載】もっと日常に取り入れたい! 世界の青魚料理 Vol.5「アジア」

第5回 スパイスたっぷり!アジアの青魚料理

ちょっとクセのある青魚は、実はスパイスとの相性が抜群。韓国料理、ドイツ料理に続き、今回はスパイスを使ったアジアの青魚料理をご紹介します。教えてくださるのは、「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を運営する青木ゆり子さん。世界各国の郷土料理を食べ歩き、研究しています。

「東南アジアや南アジアでは、サバ、アジ、イワシなどの青魚をよく食べます。カレーにしたり、ほぐしてフィッシュボール(つみれ)にして揚げたり、小魚は魚醤にしたりします」。

今回は、ココナッツミルクを使ったカレーと香辛料を生かしたレシピを教えていただきました。「日本でもいろいろなハーブ&スパイスが手に入るようになりました。手軽に本格的な味わいが出せるので、ぜひ使ってみていただきたいのですが、全部揃えなくてもかまいません。あるもので挑戦してください」。

レシピ01 サバのココナッツミルクカレー

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青木さんによると、東南アジアや南アジアでは、魚を使ったフィッシュカレー、魚の頭で作るフィッシュヘッドカレーなどはポピュラーなメニューだそう。「白身魚を使うことも多いですが、脂がのったサバやイワシなど、青魚も定番です」。ひとつ目の料理は、ココナッツミルクとサバのスリランカ風のカレーです。

「今回は、切り身のサバを使いますが、手軽なサバ缶でもいいですよ。ポイントはスパイス類を油でよく炒めて、香りを引き出すこと」。長時間煮込まなくてもできるスパイスカレー、ぜひお試しください。


材料(2人分)

サバ   100g   *水煮缶でもよい。

赤玉ねぎ(なければ普通の玉ねぎ) 1/4個

にんにく 1かけ

青とうがらし 1/2〜1本(好みで)

マスタードシード 小さじ1/2

カレー粉 小さじ1/2

ターメリック粉       小さじ1/4

カレーリーフ(あれば) 少々

ココナッツミルク     1/2カップ

塩 少々

サラダ油 適量

ライム果汁 小さじ1

ごはん 2人分


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マスタードシード

アブラナ科の一年草の種子を乾燥させたもの。直径1~2mmの小さな球形です。すりつぶして水分と練ったものがマスタード。油と相性がよく、カレーや炒め物の風味づけに便利です。イエロー、ブラウン、ブラックの3種がありますが、アジア原産はブラウンマスタードです。

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カレーリーフ

大葉月橘(オオバゲッキツ)の別名が「カレーの木」。この木の葉を、カレーリーフと呼びます。爽やかでスパイシーな香り。南インドやスリランカではカレーに欠かせないハーブです。日本では生のものは手に入りにくいですが、乾燥品が売られています。園芸店で苗を見かけることもあります。

<作り方>

  1. サバは食べやすい大きさに切る。赤玉ねぎはみじん切り、にんにくはすりおろし、青とうがらしは輪切りにする。
  2. 鍋に油を引き、マスタードシードをよく炒めて香りを出す。続いて赤玉ねぎ、にんにくを色づくまで炒める。
  3. 青とうがらし、カレー粉、ターメリック粉を入れてさらに炒め、水1/2カップを注ぎ、カレーリーフを加えて熱する。

4 沸騰したらココナッツミルクを加え、塩で調味する。サバを加えてひと煮立ちさせて完成。

5 器に盛り、ライム果汁をかける。ごはんを添えて盛り付ける。


レシピ02 ペペス・イカン(アジのスパイス蒸し)

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もう1品は、インドネシア・ジャワ島の郷土料理です。

「インドネシア語で“イカン(Ikan)”は魚、“ペペス(Pepes)”はバナナの葉に具を包んで蒸し焼きする調理法を意味します。青魚だけでなく、白身魚や川魚も使われます」。

バナナの葉がなければアルミホイルでもOK。生のレモングラスは味のポイントですが、日本ではなかなか手に入りません。その場合は、乾燥のものを使うか、レモンの皮を少し加えることで代用できるそうです。


材料(2人分)

アジ(処理済み)2尾

A ライム果汁 大さじ2

塩・こしょう 各少々

サラダ油 少々

エシャロット 40g

B   しょうが 5g

レモングラス(茎) 1本

マカダミアナッツ 20g

鷹の爪 1本

ターメリック粉 小さじ1/2

コブミカンの葉(あれば) 1〜2枚

塩 少々

サラダ油 適量

  • バナナの葉(30cm四方)2枚。なければアルミホイル。

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レモングラス

イネ科の植物で、レモンのような爽やかな香り。緑の葉の部分はお茶として親しまれていますが、料理には茎の白い部分を使います。

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コブミカン

タイ、マレーシア原産の柑橘類で、香りがよく、東南アジア料理によく使われます。葉は、タイでは「バイマックルー」と呼ばれ、トムヤムクンやタイカレーに欠かせないハーブです。

<作り方>

  1. アジは両面に包丁で切れ目を入れ、Aをすりこみ、冷蔵庫に30分置く。
  2. エシャロット、Bのしょうがとレモングラスの白い部分を薄切りにする。マカデミアナッツは砕き、鷹の爪は細かく刻む。

3 エシャロットの半量とBのすべての材料をフードプロセッサーにかけ、ペースト状にする。

4 フライパンに油を引き、3のペーストを熱する。香りが立ったら、水大さじ1、残りのエシャロット、刻んだコブミカンの葉を加えて熱し、塩で味を調える。

5 バナナの葉の上に4の半量をのばして1の魚をのせ、上から残りの4を塗る。バナナの葉をかぶせ、たこ糸で縛る。

6 蒸し器で15分蒸す。

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監修:青木ゆり子

郷土料理研究家。「ぐるなびippin」郷土料理公式キュレーター。

雑誌記者等を経て、2000年に世界の料理総合情報サイト 「e-food.jp」を設立。国内外の伝統的な郷土料理を守り、未来につなげるスタンスでサイトを運営。自ら世界各地を旅し、料理の背景にある歴史や文化も含めて紹介している。講演活動のほか、料理教室や食イベントなども主催している。

著書:『しらべよう!世界の料理 全7巻』(ポプラ社)監修、4〜7巻の執筆、

『日本の洋食〜洋食から紐解く日本の歴史と文化』(ミネルヴァ書房)、『世界の郷土料理事典』(誠文堂新光社)

https://e-food.jp

編集:株式会社エアリーライム 写真:青木ゆり子  ライター:菅野和子


【連載】もっと日常に取り入れたい!世界の青魚料理 vol.1「韓国」

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【連載】もっと日常に取り入れたい!世界の青魚料理 vol.4「ドイツ」

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