【連載】脳にしみついた「悪習慣」を「良い習慣」に変える10のステップvol.3

古代ギリシャの哲学者、アリストテレスはこう言っています。

「人は習慣によってつくられる。優れた結果は一時的な行動ではなく、習慣から生まれる」

脳は本来、一定期間続けたことは「習慣」として覚えるもの。しかし、悪い習慣ほど簡単に身に付き、良い習慣は三日坊主で終わってしまうのが困ったところです。ずっとやめたくてもやめられなかった悪い習慣を手放して、なりたい自分に近づく良い習慣を身につけましょう。第3回目は、これまで解説してきた習慣化メソッドを実践した体験者による、ケーススタディです。

 —— 教えてくれる人 古川武士さん

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習慣化コンサルティング㈱代表取締役。およそ5万人のビジネスパーソンの育成と1000名の個人コンサルティングの現場から「習慣化」が最も重要なテーマと考え、日本で唯一の習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。個人や企業に向け行動変容・習慣化の指導を行っている。著書に「いいことが続けられる! 悪いことがやめられる! 習慣化の技術」(宝島社)ほか多数。

3回 実例に学ぶ!「片付け習慣」&「夜更かしをやめる」習慣化のプロセス大公開!

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第2回目では、習慣を身につけるためのステップを「反発期(スタート~7日)」「不安定期(8日~21日)」「倦怠期(22日~30日)」の3段階にわけ、それぞれの時期ごとにおける具体的な取り組み方を教えていただきました。

今回は、実際に過去2回でお伝えしてきたメソッドを行動に移して、見事に習慣化に成功した例を2つご紹介します。どのように実践していけばよいのか、どのように自分に応用するのかを考えながら読んでみてください。

CASE1 片付けの習慣化(IT企業勤務・Aさんの実例)

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子どものころから片付けが大の苦手だったAさん。社会人になった今も部屋は散らかり、机の上も雑然として、家で資格のための勉強をしようと思っても効率的に進みません。あまりにもひどくなってくると大がかりな片付けをするものの、疲労感で苦手意識はますます高まる一方です。「このままではマズい!」と、片付けの習慣化に挑戦!

【Aさんの場合の習慣化のポイントと目標設定】MAG7-3_陦ィ1.jpg古川さんによるアドバイスのもと、Aさんはこのような目標を立てて取り組み始めました。

5分間でも毎日続ければキレイな状態が保てる

では、習慣化の3段階に合わせた具体的なステップを見ていきます。MAG7-3_陦ィ2.jpg挫折しやすいはじめの一週間(反発期)は、「ベビーステップ」として、どんな場所でも、いつでもよいので、5分間だけ片付けをしました。片付けをしたら、手帳やチェックリスト等に「〇」をつけて記録することも忘れずに。

反発期には特別なルールを決める必要はありませんが、次の不安定期(8日~21日目)に入ったら、片付けを行うのは「朝の時間帯」と決め、生活の中でパターン化してしまうと楽にこなすことができます。「大好きなポッドキャストを聴きながら片付ける」「終わったらコーヒーで一服」など、続けるための「モチベーションスイッチ」も用意しておくとよいでしょう。

倦怠期(22日~30日)に入ったら、「週末には不要なものを断捨離する」「新しいクリーナーを新調する」など変化を設け、マンネリ化を防ぎましょう。

【習慣化に成功!】

キレイになったことで、ホームパーティを開けるようになったというAさん。机がスッキリして勉強効率も上がったそうです。不必要なものを捨てる習慣が身につき、家の中のものも減少。「次は、静かな部屋で15分間の瞑想にチャレンジしたい!」と新たな目標に取り組んでいます。

CASE2 夜更かしをやめる(事務職・Bさんの実例)

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Bさんは、毎晩ダラダラしてしまい、午前2時過ぎまで起きているせいで、朝はいつもバタバタ。「23時に寝て6時に起きれば、食事もメイクもゆっくりできて健康にも美容にもいいはずなのに!」と、脱・夜更かし習慣に取り組み始めました。

【Bさんの場合の習慣化のポイントと目標設定】MAG7-3_陦ィ3.jpg

安定期は達成率90%まで高め、徹底する

Bさんの具体的なステップです。MAG7-3_陦ィ4.jpgはじめの頃は、23時就寝で7時間睡眠時間をとることを目標にしていましたが、ついいつものクセで、帰宅後ダラダラとテレビやネットを見ていたせいで達成率は50%ほどでした。そこで、次の段階である不安定期からは21時に入浴、23時に布団に入る、と行動をパターン化。眠くなくても、時間になったら布団に入ってゴロゴロするだけでOKとすることにしました。

さらに、友人との食事の予定が入りがちな週末に備え、「土日は午前1時までは夜更かしOK」、帰宅時間が遅くなりがちな仕事の繁忙期は「繁忙期の場合はしょうがない」、という例外ルールを設けることで気持ちも楽になり、乗り切ることができました。

安定期には、それまでの結果を振り返りつつ、達成率を90%まで高めて徹底的に夜更かしをやめること、また、日々の体調の変化や仕事の生産性を以前と比較して、小さな成長を感じることが効果的です。

倦怠期は、寝る前にストレッチや散歩をするなど新しい行動を取り入れマンネリ化を解消しましょう。

「続ける」も「やめる」も実は同じ!

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古川さんによると、「夜更かしをやめたい」というBさんのように、ネットサーフィン、無駄遣い、飲酒などの「悪い習慣をやめる」ときにも、「続ける習慣」と同じメソッドを活用することができるのだそう。

「ただし、悪い習慣を断ち切るときには、新しく何かを始めるときよりも強い欲望や誘惑と戦わなければなりません。成功するためには、安定期の達成率を高め、徹底的に悪習慣と訣別すること。一度やめてしまえば、セルフイメージや自信が高まり、ほかの悪い習慣もやめる力が身につきます。長期的に見れば、得られるメリットは大きいはずです」

習慣化の技術を身につけ、自分の行動をコントロールできるようになれば、仕事の効率が上がり収入が増えたり、健康になったり、毎日が快適になるなどいいことずくめ! ぜひ習慣化メソッドを実践し、自分自身の未来をデザインしていきましょう。

企画・編集 株式会社エアリーライム ライター 藤森優香


【連載】脳にしみついた「悪習慣」を 「良い習慣」に変える10のステップ vol.1

【連載】脳にしみついた「悪習慣」を「良い習慣」に変える10のステップ vol.2

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