【連載】もっと日常に取り入れたい! 世界の青魚料理 vol.3「ドイツ」

第3回 ドイツのアジとニシンの料理

ドイツといえばソーセージやじゃがいもの料理が思い浮かび、魚料理のイメージがないという方も多いかもしれません。

「地域にもよりますが、ドイツ人も魚は好きですよ。北部の港ハンブルグなどは魚料理が多いです」と語るのは、東京・六本木一丁目の老舗ドイツ料理店「ツム・アインホルン」の野田浩資シェフです。野田シェフはドイツのほか、ヨーロッパ各地のレストランで働いた経験を持ち、現在も1年に1度はドイツを訪れています。

「川が多いので、マスなどの淡水魚の料理もよく食べますね。かつては輸送手段も冷蔵庫もなかったので、魚は保存が利くように燻製やマリネなどの料理が多く見られます」

今回紹介していただくのは、ニシンとアジの料理。次回はサバとイワシの料理で、どれも昔から親しまれている家庭料理だそう。ドイツならではの素材の組み合わせが新鮮です。ぜひお試しください。

レシピ01 アジのムニエル ベーコン風味

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アジとベーコンを組み合わせた日本人にはちょっと驚きの一皿は、ハンブルク近辺の家庭料理。ドイツはハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉の種類がとても多く、いろいろな料理に使われます。青魚をベーコンの脂とバターで焼くことで、風味はもちろん、ボリュームもアップします。青魚が苦手という人もきっとおいしく食べられますよ。ベーコンは弱火でじっくりと脂を出し、カリッとさせるのがおいしさのコツです。

材料(2人分)

アジ  2尾(1尾250g前後)

塩、こしょう  適量

小麦粉  適量

ベーコン(あればブロック)  50g

バター  大さじ1/2

レモン汁  適量

<作り方>

  1. 3枚におろしたアジは、両面に塩、こしょうを振り、小麦粉をまぶす。
  2. フライパンに5㎜角に切ったベーコンを入れ、弱火でじっくり炒めて脂を出し、一度ベーコンを取り出す。
  3. 2のフライパンにバターを加え、1を入れて両面をこんがりと焼く。
  4. 魚を皿に盛り、フライパンにベーコンを戻して、レモン汁を加えたものを(火は通さなくてよい)魚の上にかける。

レシピ02 ニシンのマリネ(りんご&オニオン風味)

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ドイツでもっとも食べられている青魚がニシン(Herring=ヘリング)です。酢漬けがポピュラーで、じゃがいもやゆで卵を添えたり、サンドイッチの具にしたり、ドイツ全土どこに行っても食べられます。保存食なので年中食べられますが、5月末から6月の初ニシンの季節は特別。海辺の地域の人たちは、脂ののった新鮮なニシンを心待ちにしているそうです。

香辛料を効かせたマリネ液に漬けたニシンに、玉ねぎやピクルス、りんごのスライスを添えた一皿はとてもヘルシー。しゃれた前菜として、おもてなしにもぴったりです。生のニシンが手に入らない場合、イワシやサバを同様にマリネしても、おいしくいただけます。

材料(2人分)

ニシン  2尾

塩  適量

マリネ液

★白ワイン  1/2カップ

★白ワインヴィネガー  1/4カップ

★玉ねぎ(スライス)  25g(1/8個)

★にんじん(スライス) 25g(2〜3cm)

★ローレル  1枚

★鷹の爪  1本

★粒こしょう(白・黒)  各3個

*黒粒こしょうだけでもOK

りんご  1/2個

玉ねぎ  1/4個

きゅうりのピクルス  中1本

<作り方>

  1. ニシンを3枚におろし、薄皮を取り除く。塩を両面に多めに振り、バットに並べ冷蔵庫で5時間寝かせる。
  2. マリネ液を作る。★を鍋に入れ火にかける。沸騰したら弱火にして15分煮て火を止める。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
  3. 1をよく水洗いし、ペーパータオルで水分をふき取り、バットに入れ、2のマリネ液をかけて、ラップをして冷蔵庫に一晩置く。

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4. ニシンを取り出して水分を軽く取り、りんごのいちょう切り、玉ねぎとピクルスのスライスと一緒に盛る。

*りんごは紅玉など酸味が強いものがよく合う。

ドイツでよく飲まれるお酒、シュナップス

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ドイツといえばビールやワインが有名ですが、シュナップス(Schnapps)という蒸留酒もよく飲まれています。原料は穀物やじゃがいも、果物、ナッツなど、さまざまな種類があり、色は透明です。アルコール度数が高いので(40度前後)、小さなグラスに入れて飲むのが一般的ですが、ビールのチェイサーにする人もいるとか。寒い季節に体を温めるお酒として親しまれています。写真はシュナップスのひとつ「シュタインヘーガー」。大麦を原料にジュニパーベリー(ねずの実)で香りづけされています。

野田浩資(のだ ひろし)

プロフィール:1947年生まれ。73年に六本木のチェコスロバキア料理店に勤務後、ドイツへ渡り有名ホテルで修業。ベルギー、モナコ、スイスと各国を渡り、帰国後、ドイツ文化会館に1号店出店を経て、1994年「ツム・アインホルン」をオープン。日本で最もドイツ本国の味を感じさせてくれるシェフとして知られる。食文化にまつわる著書多数。最新刊『音楽家の食卓』(誠文堂新光社)。

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ツム・アインホルン

東京都港区六本木1丁目9-9 六本木ファーストビル

☎︎ 03-5563-9240

https://www.zum-einhorn.co.jp

※今回掲載の料理は、店のメニューとは異なるものです。

編集:株式会社エアリーライム ライター:菅野和子 カメラマン:菅原史子


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