ランニングで脳を鍛え、ストレスフリーな生活を

ランニングで脳を鍛え、ストレスフリーな生活を

健康づくりやダイエットの方法としてすっかり定着したランニング。しかし、走ることで鍛えられるのは、筋肉や心肺機能だけではありません。体を鍛えながら、脳も鍛えることができるといいます。専門家に、そのメカニズムと「脳に効く」走り方を聞きました。

「動かない毎日」でどんどん衰える脳と体

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何をするにも便利になった現代。電車や車で移動し、仕事はデスクワーク、空いた時間はスマホをいじって過ごす――。そんな「動かない毎日」が当たり前になっている人も多いのではないでしょうか。

「自分で機会をつくらない限り、走るどころか歩くこともままならない今の日本で、普通の生活をしていたら体も脳も衰えていく一方です」

運動の視点から脳を鍛えることをテーマに活動している関西福祉科学大学教授の重森健太さんは、現代人の日常にそう警鐘を鳴らします。

では、なぜ体を動かさないと、体だけでなく脳も衰えてしまうのでしょうか。

筋肉は脳を活性化させるスイッチ

脳は「体を動かす司令塔」というイメージがありますが、実は、筋肉を動かすと筋肉の中にある感覚器から脳へ信号が発信され、脳が活性化することが分かっています。つまり「体は脳を動かすためのスイッチのようなもの」(重森さん)なのです。

体の中でも特に筋肉量が多いところが、脚。脚には感覚器も集中しているので、ランニングが脳に与える効果は絶大です。また、走ると血流が良くなるため、脳の“栄養”となる新鮮な酸素を含んだ血液が脳内に行き渡り、脳細胞も増えていきます。

さらに、走ると「幸せホルモン」といわれるセロトニンや、「快楽ホルモン」といわれるドーパミンが分泌され、気持ちが前向きになります。ランニングは、ストレスに強い心をつくることにもつながるというわけです。

ただ走るだけではダメ。大切なのは「運動強度」

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走って脳の機能を高めるためには、やみくもに走るのはNG。自分に合った「運動強度」を意識することが大切です。

「運動強度」とは、走っている時に体にどれだけの負荷がかかっているか、脈拍などをもとに数値化したもの。重森さんは、脳に最も効果的な運動の基準として、

運動強度60~80%のランニングを、1日20~30分×週3日×3カ月

を推奨しています。「運動強度60~80%」がどの程度の運動なのかは、自分の脈拍を元に決めていきます。

【運動強度の設定法】

①安静時に1分間の脈拍を測る

②目標心拍数を決める

目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数

※最大心拍数は「220-年齢」

例えば、「30歳、安静時心拍数が60拍/分、70%の強度で運動したい」という人の場合、

((220-30)-60)×0.7+60=151

つまり、脈拍が「151拍/分」になる運動が「強度70%の運動」ということになります。心拍数や歩数、移動距離などを計測できるウェラブルツールを活用すると、より手軽に強度設定ができます。

脳を強くする走り方のコツ

運動強度は、走るペースによって大きく左右されます。誰かと一緒に走るのは楽しいものですが、脳を鍛えるには一人で走るのがおすすめ。周りに合わせることなく、自分が設定した速度で走りましょう。

脳の活性化には、週3日のランニングを習慣にすることも大切です。三日坊主になってしまいそうなら、まずは「週に1日だけ」「15分だけ」というように、少しだけ頑張れば達成できそうな目標を立て、成功体験を積み重ねていきましょう。自分と年齢や健康状態が似ていて、すでにランニングを始めている人がいたら、続けるコツやメリットをその人に直接聞く「モデリング」も効果的です。

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ただし、注意したいのがマンネリ化。脳は同じ刺激を受け続けると、その刺激に慣れてしまいます。ルートに坂道を加えたり、たまには脚に重りを付けたり、変化を付けて走ることを心掛けてください。

運動不足でランニングはハードルが高い、と感じてしまう人は、まず歩くことから始めてもOK。いつまでも健康な脳でいるために、無理のない範囲でライフスタイルに取り入れていきましょう。

監修:関西福祉科学大学教授 重森健太

プロフィール:関西福祉科学大学教授、博士(リハビリテーション科学)。1977年生まれ。理学療法士。聖隷クリストファー大学大学院博士課程修了。ヒトの運動機能を多方面から分析する研究、および脳科学の視点から認知症者の評価及びアプローチに関する研究に取り組み、日本早期認知症学会理事、日本生体医工学会BME on Dementia研究会監事、NPO法人播磨認知症サポート顧問、重森脳トレーニング研究所所長などとしても活動。著書に『走れば脳は強くなる』(クロスメディア・パブリッシング)など。

ライター:丸山こずえ

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